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私たちは、無農薬や減農薬で栽培されている生産者を支持しています。農薬に頼らないことは、生産者にとって苦労もリスクも多くとても大変なことです。それにもかかわらず、自然の営みに沿った農業がしたいという信念や、食べる人に安心して食べてほしいという想いによって、あえてそうした農法を選択する生産者に私たちは共感し、尊敬しています。そして自然環境への負担を減らすためにも、そうした農薬に頼らない農法がもっともっと広まり、それが当たり前になっていくことを願っています。


その一方で私たちは、有機栽培であれば安全・安心という考えではありません。一般的な栽培方法であっても、日本の残留農薬の基準は厳しく設定されており、安全性は確保されていると考えています。農薬以外にも農産物のリスクはたくさんあります。農薬を使用しないことにより、植物が自ら生成する天然農薬(人工農薬と同等の毒性)が植物体内で強く生成されるという検査結果があります。また有機栽培でよく使われている、牛糞や豚糞などに含まれる抗生物質などの問題、またその発酵が未熟な場合は大腸菌が増える危険性も指摘されています。さらに、肥料過多により農産物が硝酸態窒素過剰になると、人間にとって有害な物質となります。


以上のことから、一概に○○栽培だから安全であるということは言えないと私たちは考えています。安全・安心のためには、栽培方法を知ることはもちろん大切ですが、何より大切なことは野菜ひとつひとつがどれだけ「健全に育ったかどうか」という本質を見極めることだと考えます。

 

 

 

 


 

残留農薬については、食品衛生法により約250種の農薬成分についてその毒性レベルに基づき残留農薬基準値が決まっています。またそれ以外の農薬成分は、1キロあたり一律「0.01ppm」※1と定められています。これらの基準値は、発がん性、繁殖毒性など各種の安全性試験のデータを考慮し、人に有害な作用が認められない量(無毒性量)に、さらに安全性を考慮して無毒性量の100分の1の数値が設定されています。このように残留していた場合でもごくわずかですが、さらに残留農薬は洗うことで90%除去、加熱することで99%以上除去できるとの実験があります。実際には、各自治体で行われる残留農薬検査の結果、約7割が農薬不検出、約3割からは検出されますが残留農薬基準値以下となっています。万が一残留農薬が基準値を超えた場合は、すぐさま出荷停止となります。
以上の事をふまえ、私たちは食品から摂取する残留農薬について過度に恐れる必要はないと考えます。しかしながら、農薬を散布中の生産者やその周辺の人々には、健康への影響があると言えます。実際、農薬中毒になる生産者の方もおられます。また冒頭でも述べたように、現在の農薬は毒性が弱まったとはいえ、生態系への影響、水質や土壌汚染などの影響もあるといえます。そういった意味において、やはり世の中全体では農薬を減らしていく方向に向かうべきだと考えています。

 

 

※1ppmについて
ppmとは、「10万分の1」を表します。
1キロ当たり1ppmの残留農薬の場合→野菜1キロに対し1000分の1グラムの農薬の残留を表す。

  1. 01ppmの場合・・・野菜1キロに対し10万分の1グラムの農薬の残留を表す。